衛生対策
前回に引き続き、出張ラッシュでの思い出をお話しします。
今回は、先日行った京都旅行についてです。
去る9月2日~3日、京都市に行ってきました。今回の京都訪問の目的は、厳密には仕事ではなく、司法研修所卒業20周年記念の同窓会でした。
法律家を志す人は、司法試験に合格すると、2年間の司法修習(もっとも、現在は1年に短縮されています。)を受けなければならず、その後卒業試験(俗に2回試験といいます。)に合格して初めて法律家としての資格を得て、それぞれ裁判官、検察官、弁護士となって巣立っていきます。この司法修習制度は法律で定められた制度であり、私たちのころは2年修習でしたので、司法研修所で前期4か月、後期4ヵ月の合計8か月を過ごし、その前期修習と後期修習の間に、全国の地方裁判所のある都市(概ね県庁所在地ということになります。)で実務修習(裁判官、検察官、弁護士の仕事を実地で勉強するものです。)を合計1年4ヵ月受けなければなりませんでした。
先日の京都旅行は、その司法研修所の卒業20周年記念の同窓会であり、私たちは50期にあたりますが、私たちの期だけでなく、そのずっと前の期から、20周年には京都で全体の同窓会を開くという伝統があり、この伝統に倣って開催されたものです(ちなみに10周年は熱海、25周年は名古屋という伝統もあり、この伝統も私たちのずっと前の期から現在まで受け継がれています。)。
さて、その京都での同窓会ですが、1次会(全てのクラス合同の全体同窓会)は京都駅近くのリーガロイヤルホテル京都で行われ、全卒業生の約6割が出席し、当時の司法研修所教官の方々(全員、裁判官、検察官、弁護士です。)にもご出席いただいて盛大に執り行われました。
その後、2次会以降は各クラスごとに会場を変えて行われ、私たちのクラスは、幹事さんたちのご尽力により、幸運にも、京都の老舗料亭「幾松」という料亭旅館で2次会を行いました。
この幾松という料亭の建物は、京都市内の木屋町筋という場所にあり、玄関側には小説「高瀬舟」で有名な高瀬川、裏手にはや鴨川があり、その鴨川に張り出した大きな川床で食事をすることもできます。そんなロケーションもさることながら、この幾松という料亭は、桂小五郎(後の木戸孝允)と妻(幾松)の寓居跡であり、幾松が新選組の追手から桂小五郎を匿い、命を守ったという逸話の残る建物であり、登録有形文化財ともなっている、とても風情のある場所です。
そのような場所で2次会を行い、会席料理をいただけることになったのですが、私たちの宴会の間は、裏手の鴨川に面した川床も窓から見え、宴会後には川床に出て夕涼みも行えました。さらには、本来限られた予算のはずですが、これも幹事さんたちのご尽力により、祇園から芸妓さん2名、舞妓さん1名も来てくれており、華やかな舞も見ることができました。
これまでにも京都には何度となく行ったことがありましたが、もちろん、このような風情のある料亭に行ったのは初めてのことであり、ましてや芸妓さんや舞妓さんの舞をじかに見たのも初めてでした。
ですから、本当にいい経験ができましたし、私たちのクラスの幹事さんたちのご尽力、お骨折りにはただただ頭が下がる思いでした。 (2017.9.10)